第十九回南のシナリオ大賞、二次審査結果発表
- 1 日前
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日本放送作家協会九州支部です。
第十九回南のシナリオ大賞、二次審査結果のお知らせを致します。

二次審査通過作品発表
(8作品)
1:はるかな HOME TOWN
講評
真の親子、家族とは何か? 登場人物3人のそれぞれの心の葛藤を上手く表現したモノローグとタイミング良く配置された様々な効果音がストーリーをより魅力的にしている。
しかも内容も分かりやすくスーッと引き込まれていく肩の凝らないドラマ。
全体的に文章力の高い作品。
2:波の音、夏の星座
講評
夏の石垣島を舞台にした地元男子高校生と東京から流星群を見に来た女子大生とのファンタジーの世界も感じさせるストーリーは全体的に分かりやすく、すがしい気持ちにさせてくれた。
効果音も上手く配置され、それぞれの光景がシンプルに頭に浮かぶ。
特にラストシーンにかけてのセリフ、モノローグはドラマを締める上で良く練られている。
タイトルも良い。
3:博多発新宿行き
講評
雪で飛行機も欠航、新幹線も止まっているのに なぜ夜行バスは走れるのか…などと重箱の隅をつついてはみるが… はは~ん、ラストの展開を生かすためにバスにしたんだなと納得。
主人公が50間近のおじさんということが、バスに乗ってようやくわかる…のだがラジオドラマになると、声色で「おじさん」だとわかるんだと思う。たぶん。
倩余計なことを書いてしまったが、ストーリーや展開のテンポも気持ちいいし 舞台となる街もしっかり活かせていると思います。
幽霊なのか、幻なのかはわからないが、昔の自分の登場もキワモノ臭さがなくて自然。エンディングも「めかりPAから歩くんか!」とまたまた重箱をつついてみたり…(笑)でも、素敵なストーリー。
ラジオドラマでぜひ聴いてみたいです。
4:和火屋(わびや)~願いの線香花火~
講評
「花火」という「音」では伝えづらいアイテムを、自然な形で言葉にしているのは良いですね。
それも「香り」や「情景」に例えて…イメージ湧きます。 ラストの悟のセリフは、ちょっと「まとめ感」があるけれど、ちゃんと「赤目」「猫」という伏線もさりげなくエンディングに入れている。
勿論そのシーンも情景描写が言葉で表現されている。
上手です。 難しい題材に果敢に挑戦している感がありますね。
読み終わった後、優しくなれる気がしました。
ぜひ「ドラマ」として、どんな風な仕上がりになるのか、聴いてみたい作品です。
5:きみの一歩が
講評
靴の物語という設定が、斬新で面白かった。
性格や口調の違いがはっきりしており、キャラが立っていた。
人間には一切喋らせない選択も、話を分かりやすくしていた。スニーカーを応援したくなる、心温まる作品だった。
6:うたかたな僕ら
講評
場面ごとのバランスがよく、樋口の感情がすんなり入ってきた。
二学期最初の授業の場面から、樋口や鴨志田の人生が好転していくだろうと想像できた。
人間関係の儚さや尊さを考えさせられる、読後感のよい作品だった。
7:水たまりの夜に
講評
まさかの主人公。意外な組み合わせの二人(?)の会話の中で、彼の心境の変化が愛らしく着実に描かれていました。
困難な日々を生きる人間に寄り添う、二人の存在感が優しい作品でした。
8:カレイの煮つけはパンに合う?
講評
長年連れ添った夫婦の掛け合いが愚痴っぽくも楽しく聞こえてきました。
前向きになれたシニア夫婦に比べ、若者たちの心情は浅く空しいままで終わり、聞く人の世代によって後味が違うドラマになりそうです。
※以上、二次審査通過8作品のお知らせでした。
二次審査結果等詳細に関することは、
お問合せ頂きましてもお返事できませんので、その点ご了承くださいませ。
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