第16回 南のシナリオ大賞 結果発表
南のシナリオ大賞
「ちりんとくん」青木 ドナ(茨城県)
優秀賞
「青空の彼方から」谷口 あゆむ(東京都)
「ア・イ・シ・テ・ル」橋本 直仁(東京都)
一次選考通過作品
一次選考通過作作品(朱色は二次審査通過作品)
応募総数
主催
選考会
第16回最終選考ドキュメント
第16回二次審査通過作品
第16回一次審査通過作品
大賞 「ちりんとくん」青木 ドナ
受賞者のことば
青木 ドナ (茨城県)
「大賞受賞のご連絡をいただき、こんなうれしい「まさか!」が私に訪れる日が来るなんて! 人間、長く生きてくればこんなこともあるんだなぁ、と、しみじみ思ってしまいました。選んでいただきまして、本当にありがとうございます。
昨今の世の中、まさに未曾有のおそろしい「まさか」が次から次へあっけらかんと登場しています。
異常なリアルに立ち向かうため、強くならざるを得ないけれど、人としての普通の感情が鈍化してしまったら、いやだなぁと思っていました。
応募作は、そんなことを考えながら今年の猛暑の中、書き始めたものです。大賞、素直にひたすらうれしく思います。書き続けたい、という気持ちへ背中を押していただきました。
実はシナリオの勉強、今年の春から久しぶりに再開したところ。このタイミングでの受賞に、改めまして、ご指導いただいている先生、そして貴重な意見をくださる同好の諸氏にもお礼申し上げます。
優秀賞 「青空の彼方から」 谷口 あゆむ
賞者のことば
谷口 あゆむ (東京都)
一昨年、父が死にました。その日から父を思い出さない日はありません。何がしたかったんだろう? どこに行きたかったんだろう? 何を食べたかったんだろう? と考える毎日です。
生きているときは考えもしなかったのに、今は一つの身体を共有し、僕の中で生き続けている気がします。それは脚本も同じことなのかもしれません。書く人のものだけではなく、聴いてくれる人、演じてくれる人、音を作ってくれる人、携わってくれる人、みんなで共有し、感動、感謝できるものでなければならない。当たり前なことなのに忘れて書いていた気がします。
そのことを再認識して書いた作品が優秀賞に選ばれたことは本当に嬉しいです。
柏田講師、小説家の榎本憲男さん、大石さん、小河原さん、小島さん、八田さんそして、ゼミの皆様にも感謝しかありません。読み返してみても駄作だと思う「青空の彼方から」を選んでいただいた方々に恩返しができるように頑張っていきたいと思います。応援よろしくお願い致します。
優秀賞 「ア・イ・シ・テ・ル」 橋本 直仁
受賞者のことば
橋本 直仁 (東京都)
優日曜日の昼下がり、カフェでゆっくりしながら、ネットサーフィンしてると、「南のシナリオ大賞」一次が発表されていて、運よく通過した私の作品の短めのコメントを読んで、この後は難しそうだなぁと思った瞬間、知らない番号からの着信。
「優秀賞です!」驚きと、喜びと、猜疑心と、疑心暗鬼と、色んな想いがごちゃ混ぜになって、とても心地よい気持ちになりました。
審査員の皆様、優秀賞にしていただき、誠にありがとうございます!
九州は仕事でも縁があって良く訪れていたのですが、コロナもあって久しぶりなので、表彰式で行けるのが楽しみです!
よろしくお願いいたします!
総評
これから始まり。
日本放送作家協会九州支部長
審査委員 盛多直隆
第16回南のシナリオ大賞には 276通の応募がありました。一次審査、二次審査、最終審査を経て、大賞一編、優秀賞二編が決まりました。一編、一編をじっくり読ませて頂きました。そこには、応募された方々の思いを感じとるが出来ました。同時に作品の平均化も感じました。どれもが同じ顔に見えたのです。こんなとんでもない発想をするんだ。そんな作品が見あたらなくなりました。もっと自由に枠を越えた作品に出会いたいな、と思っています。
さて、大賞は、「ちりんとくん」の青木ドナさん。行方不明の姉から6歳の甥を預かり、心を通わせていく物語。6歳の子どもの素直な気持ちに癒されました。
優秀作には、「青空の彼方から」の谷口あゆむさん。戦争もののオンラインゲームに92歳のおばあさんが戦争で亡くなった夫の姿を探して行きます。悲しくも次へと向かっていく孫に共感しました。
次は、「ア・イ・シ・テ・ル」の橋本直仁さん。近未来であるウィルスに感染した男の物語。完治することなく悲劇的な結末を迎えます。今のコロナ禍と重なってしまいました。
受賞された方々は、今、まさにスタートラインに立ちました。自分の思い通りにならないことが起こり焦ってしまうかも知れません。ですが、しっかりと前だけを見て一歩づつ歩み続けてください。
第16回 南のシナリオ大賞 表彰式
日時:11月12日(日)15:00~16:30
場所:アクロス福岡(福岡市中央区天神)
表彰式出席者
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