第20回 南のシナリオ大賞、2次審査結果発表

日本放送作家協会九州支部です。
第20回南のシナリオ大賞、二次審査結果のお知らせを致します。
二次審査通過作品発表
(9作品)
1: テイクオフ~あの空へ~
講評
航空機のエディットや雷雨の暗喩など、祖父との会話が主人公の背中を押すフックとして巧みに機能していますね。
ただ、祖父の意識が急にクリアになる瞬間や、認知症の描写についてもう少し繊細なグラデーションがあると、より説得力が増すのかなぁ…
惜しむらくは、雷雨のパニックが唐突に精神的成長のスイッチへと切り替わるプロセスのリアリティが急展開に感じられます。
2: あれが聞こえてしかたがない
講評
ラジオドラマで音声配信を題材にした内容というのがまず面白いですね。
また、誰の0視点で描いているのかが明確であり、葛藤があり、感情移入しやすく、ぐいぐい引き込まれました。
これから始まる彼らの音声配信を聞きたくなりました。
3: 渡されたもの
講評
折しも原爆資料館のリニューアル中、展示を見る若い世代の葛藤を興味深く読みました。
現実の日付と、実在しないテレビ局や手紙を混ぜるなら、電車に乗る時から異界に踏み込んでいるような工夫が必要かもしれません。
4: サトミ
講評
AI見守りシステムを通じて孤独や喪失感に向き合う老人の葛藤。
機械の学習を幻聴と捉えさせる巧みな構成と、 家族の絆を取り戻す温かな結末が気持ちいい。
ラストのその先を知りたくなる。
欲を言えばAIの「幻聴」のメカニズムへの納得感をもう少し高めると、さらに良くなると思います。
5: カレーうどんのシミの消し方
講評
三人の若者、特に英太は二人と比べて、自分の職業(クリーニング店勤務)に劣等感をもっている。
しかし、淡い恋心を抱いている佳穂の浴衣のカレーのシミを、自分で落とし佳穂に喜ばれる。
汚れた衣類が生き返る様が、自身の自信と職業に誇りをもてた瞬間だった。
衣類のシミを消すという映像的な題材が、クリーニング店のアイロンの蒸気の音で、ラジオでどれだけ出せるか興味深い。
6: 初恋セラピー
講評
二人の思い出話の羅列のようで、小さな違和感を織り交ぜながら会話が進み、人間関係と真相が明かされていく流れがスムーズでした。
予想外のことは起こらないけれど、優しい箱庭的な世界で、温かさがありました。
7: 最後のスジ
講評
時代を反映した作品であること、牛島の実直さが伝わってくること、蓮見の気持ち(価値観)の変化に無理がなく分かりやすいこと、などを評価します。
ただ、6頁の「酒が少し残っていたが、」はない方がいいと思います。
8: 踊り子は幻
講評
小学六年生の与一と、同学年で旅一座の踊り子見習いのてんの出会いの物語。
神社の境内という場面設定が、面白いと思った。
静かな境内からそこに響く踊りの音楽。
日常ではほとんど出会うことがない二人。会話のテンポが良い。
非日常の体験から、与一は早く大人になって、自由に追っかけをしたいと思う。
それはたぶん初恋だ。
9: 崇福寺まで
講評
名前も顔も想い出せない昔馴染みとの、なんとなく成立するやりとりには、多くの方
が共感するのではないかと思います。
故郷の大切さに気付く最後も、このコンテストに相応しい展開だと感じました。
※以上、二次審査通過9作品のお知らせでした。
二次審査結果等詳細に関することは、
お問合せ頂きましてもお返事できませんので、その点ご了承くださいませ。





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